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悪魔的な策略家の食小説

更新日:2022年11月15日

原宏一

握る男


Lantana-kapです。

昔はというか、


今もよく言われるのは


「信念を持て」という言葉ですが、


私には信念というものはなくて、


いつも返答に困っていますが、


信念をもたない事が私の信念かも知れませんし、


自覚がなく信念を持っているのかもなあ


とも思う、今日この頃。


~  ~  ~  ~  ~  ~


この小説「握る男」は


本当におもしろい作品でした。


寿司屋で働く後輩が、


瞬く間に技術を習得し、


それだけでなく外食チェーンを


どんどん手中に収めていくという話です。



意味が分からないと思いますが、


この策略家、


徳武光一郎は誰も考えつかない発想や、


非人道的な方法で次々と店を大きくしていきます。


そして彼らの行き着く先にまっているものは・・・・ 


という作品。




まず先輩後輩の立場が入れ替わります。


そして徳武光一郎は


独自の経営理念を


わかりやすく説いていきます。


やり方はどうあれ、


このとてつもない実行力を、


評価せずにはいられないです。



おわかりでしょうが、


「握る男」の意味が読み進めるうちに


明瞭になってきます。


著者のことは存じ上げなかったのですが、


おそらくタイトル買いだったと思います。


良作出会えて幸せです。


信念を持つと言うことは


こういうことだと知らされます。



中途半端に信念を掲げて


少しでも揺らぐ信念は、


成熟しきっていない信念か、


それは信念ではないのではないでしょうか。


信念を簡単に使ってはいけない言葉だと


痛感させられた一冊です。


#原宏一

#握る男

#角川文庫

#信念

#策略家




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